背くらべ

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ホームから見えるあのビルが

今日は 霧がかかってよく見えない

輪郭のないぼやけた光が

仕方ないな って僕を照らす

 

「そろそろ帰ろうか」

時間に気づいてしまった

ああ また 何も言えてないや

 

背伸びしても ほしい景色はなかったよ

二人 触れる寸前なのに

躊躇してる 遠い遠い数センチ

 

 

たった一度の夜のために

使い古した心は

口を噤んで 気後れしている

仕方ないな って目を伏せた

 

余計なものばかり

勝手に増えてしまうけど

どうしても ふと 悪い妄想が膨らんで 消えない

 

思ってること 全て言える世界じゃないから

みんな笑って嘘ばかりつく

突き放してくれたほうが楽なのに

 

 

治らない片頭痛

好きだと言ってた髪型のせい

治らない片頭痛

普段はつけない香水のせい

その度 君が浮かんで 痛いんだ

 

 

背伸びしても ほしい景色はなかったよ

どこかの誰かと一緒にいるんでしょう

光らない画面

途方に暮れてる 最終電車

 

 

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